食べごろ ぐみ

ぐみの思い出

楽しくも、ほんの少し空しくも思い出されます。

小さい頃、父が家の庭には実のなる木を植えると栄えないとか?の言い伝えがあるとの考えで 友達の家には柿やイチジク、ビワ、グミ等が季節毎にたわわになっていて とても羨ましかった。

小さい頃のなので、近所にあるぐみの木が天にも届くように大きく見えて赤く沢山熟れていて欲しくて欲しくてたまらなく、、、友達と毎日眺めに行っていたら家の人が気づきちぎってくれた。

その美味しかったこと!

私たちの小さい頃は、おやつと言えばふかし芋かねったぼ(ふかし芋を炊いた餅米でねったもの)、ねったくり(片栗粉を熱湯で砂糖入れて練ったもの)、又は、兄が山で採ってきたあけび等だった。

田舎なので駄菓子屋は遠く、1年に数回買ってもらえる程度、

私達子供にとって、ぐみはそれはそれはのおやつだった。

小学校に入る前の子供時代でも、おじさんにちぎってもらうのに遠慮して「ちょうだい」なってとても言えなくて、毎日お家に友達と行くのにも躊躇していたのを、今、食べきれない程に庭のあちこちの木になっているぐみを見て、ちょっとうるっとしてしまう程に鮮明にほろ苦く思い出しているおばさんになっている私です。